通販や海外から送られてきたダンボールにトコジラミが潜んでないか心配ですよね。ダンボールは暗くて隙間が多いく、トコジラミにとって絶好の隠れ家です。
この記事では、ダンボールに潜むトコジラミを見分ける方法や、その対処法について詳しく解説します。
トコジラミがダンボールにいるかどうかの見分け方
トコジラミがダンボールにいるかどうかを見分ける方法として、以下のポイントに注意してください。
- 黒っぽいシミや点: トコジラミの排泄物は黒っぽいシミや点状の跡として残ります。ダンボールにこのような汚れがある場合は注意が必要です。
- 小さな白い卵や殻: トコジラミの卵は白くて非常に小さいため、拡大鏡があると見つけやすくなります。卵の殻が残っていることもあります。
- 甘い匂い: トコジラミが多く集まっている場所では、独特の甘い匂いが感じられることがあります。
- 皮殻(脱皮後の抜け殻): トコジラミは成長過程で脱皮を繰り返すため、脱皮後の皮殻がダンボールに残っている場合があります。
- 生きたトコジラミの発見: 小さな体(5〜7ミリメートル)で赤茶色の昆虫を直接見つけることができれば、確実にトコジラミがいる証拠です。
ダンボールは隙間が多く、トコジラミにとっては隠れやすい場所ですので、疑わしい場合は安全のために処分や適切な対応を考えることが重要です
ダンボールから出てくる虫がトコジラミかどうかの見分け方
ダンボールから出てくる可能性のある虫には、トコジラミ以外にもいくつかの種類がいます。トコジラミと他の虫を区別するためには、それぞれの特徴に注目することが重要です。以下は、ダンボールに潜む可能性のある虫とトコジラミとの違いです。
トコジラミ
- 形状・大きさ: 平たくて楕円形、体長は約5〜7ミリメートル。茶色または赤茶色。
- 動き: 夜行性で、主に人間の血を吸うためにベッドや家具の隙間に隠れていることが多いですが、ダンボールの隙間にも潜むことがあります。
- 違い: 人間や動物を刺し、血を吸います。体の形状が平たく、押しつぶすと血が出ることが多いのが特徴です。
チャタテムシ
- 形状・大きさ: 体長は1〜2ミリメートルと非常に小さく、白色や灰色をしていることが多い。
- 動き: 紙やカビを食べるため、湿気の多い環境や本棚、ダンボールに集まることがよくあります。
- 違い: 人を刺すことはなく、食物やカビを求めて集まるだけです。トコジラミのように血を吸わないため、健康被害はありません。
シバンムシ
- 形状・大きさ: 体長は2〜3ミリメートル。小さく、茶色や赤茶色の楕円形の体を持つ。
- 動き: 木製品や乾燥食品、紙などを食べるため、ダンボールや本、食料品などに寄り付きます。
- 違い: 食物や紙を食べる害虫であり、トコジラミのように血を吸うことはありません。また、トコジラミよりも丸い体型をしています。
ゴキブリ
- 形状・大きさ: 大きさは種類によって異なりますが、一般的に1〜4センチメートル。茶色や黒色をしていることが多く、脚が長い。
- 動き: 紙や食品を求めてダンボールに集まることがあり、暗くて暖かい場所を好みます。
- 違い: トコジラミよりも大きく、非常に素早く動きます。血を吸うことはありませんが、食品や紙を食べたり、病原菌を媒介することがあります。
シロアリ
- 形状・大きさ: 体長は2〜4ミリメートル程度で、白色やクリーム色をしています。羽を持つものもいます。
- 動き: 木や紙を食べるため、ダンボールの中に侵入して食害を引き起こすことがあります。
- 違い: トコジラミのように血を吸うことはなく、紙や木製品を食べます。シロアリの痕跡として、ダンボールに穴が開いたり、粉状の排泄物が見つかることがあります。
まとめ
- トコジラミは人間の血を吸うため、刺し跡やかゆみが発生します。他の虫は紙や木を食べたり、カビを求めて集まることが多く、人に害を与えることは少ないです。
- 見た目の違いとして、トコジラミは楕円形で平たい体型をしており、血を吸う習性があります。他の虫は形や食性が異なり、血を吸うことはありません。
写真がないので、虫の名前で検索してみてね。
要注意なダンボールの特徴(開封前の警戒)
特にトコジラミが隠れやすい、要注意なダンボールにはいくつかの特徴があります。以下のようなダンボールは特に気をつけるべきです。
- 湿気やカビ臭がするダンボール: トコジラミは湿気の多い環境を好むわけではありませんが、湿気がこもった場所には他の害虫が発生しやすく、トコジラミがその環境に潜んでいる可能性が高まります。また、湿気によりダンボールが弱くなり、隙間ができやすくなります。
- 古くてボロボロになったダンボール: 長期間使われていないダンボールや破損した部分が多いダンボールは、トコジラミの隠れ場所になりやすいです。特に折り目や隙間に潜むことがよくあります。
- 使用済みの引っ越し用ダンボール: 引っ越しの際に複数の場所からダンボールを集めることが多いですが、すでにトコジラミが潜んでいる可能性があります。特に、以前使用されたことがあるダンボールは要注意です。
- 中古品やリサイクルダンボール: リサイクルや他人から譲り受けたダンボールは、その経緯が不明な場合が多く、トコジラミが潜んでいるリスクが高いです。
- 布や衣類などが入っていたダンボール: トコジラミは人間や動物の血を吸って生きるため、布や衣類などが長期間保管されているダンボールに潜んでいる可能性があります。
湿気臭がしたり見た目が古いダンボールは特に警戒。そして、上の条件に該当するダンボールはよくチェックし、必要に応じて処分しましょう。
トコジラミがダンボールにいたときはどうしたらいい?
トコジラミがダンボールにいる場合、適切な対応を取ることで、家の中に広がるのを防ぐことができます。以下にそれぞれの対応方法について説明します。
結論から言うと、まず、破れにくいビニール袋でしっかりと包んでください。トコジラミ用の殺虫剤があれば袋の中でシューとします。しっかり縛り、そして、庭などに置いて、できるだけ早くダンボールを回収してる場所に捨てに行くか、回収日に確実に出すことです。
こうした対策をすることで、トコジラミが家全体に広がるリスクをグッと減らすことができます。
対処法の手順
- 大きなビニール袋でしっかり包む: トコジラミが逃げ出す隙間ができないように、ダンボールをしっかりとビニール袋で包みます。このとき、袋は破れにくい丈夫なものか、袋を二重などして使用してください。
- 殺虫剤を袋の中に噴きつける: 袋を縛る前に、トコジラミに効果のある殺虫剤を袋の中に噴きつけます。ネオニコチノイド系やシリカ系の殺虫剤が効果的とされています。袋の内側全体に均等にスプレーし、ダンボールに直接かかるようにします。殺虫剤については後で書きます。
- 袋をしっかり縛る: 殺虫剤を噴きつけた後、袋をしっかりと密閉します。できるだけ空気が入らないようにし、袋の口をしっかり縛るか、テープで固定します。トコジラミが外に逃げ出さないようにすることが重要です。
- 外に置いて保管: 袋を縛った後は、家の外に置いておきましょう。直射日光が当たる場所や涼しい場所に置くことで、トコジラミの生存をさらに難しくできます。また、玄関など出入口付近に置かず、できれば庭などに置くと安心です。
- 回収日に捨てに行く: 袋に密閉された状態で、回収日にダンボールを廃棄します。この時、袋が破れていないかを確認し、破れている場合はさらに別の袋に入れて処理してください。※自治体よってはルールが異なる場合がありますので、詳しくは住んでる地域の自治体ルールを確認してください。
メリット
- 効果的な駆除: 殺虫剤を使用することで、トコジラミが袋の中で繁殖したり、逃げ出したりする可能性を大幅に減らすことができます。
- 安全性: 袋をしっかりと密閉し、外に置くことで、家の中にトコジラミが広がるリスクを最小限に抑えることができます。
この方法は、ダンボールのトコジラミ対策として有効な手段といえるでしょう。
ダンボール
- 密封する: 捨てる前に、ダンボールをしっかりとビニール袋に入れて密封します。これはトコジラミが外に逃げ出して広がるのを防ぐためです。
- 回収日に合わせる: ダンボールを指定された廃棄物回収日に出すようにし、可能な限り屋内に長く置かないようにします。
- ダンボールの破壊: 可能であれば、ダンボールを小さく切り分け、隙間に潜んでいるトコジラミを見つけやすくしてから捨てると、より安全です。※トコジラミが部屋に入るリスクがあります。
ビニール袋
- 使い方: トコジラミが潜んでいるダンボールを捨てる前に、大きなビニール袋に入れてしっかり密封します。これにより、トコジラミが逃げ出したり、他の場所に移動するリスクを防ぐことができます。
- 厚手のビニール袋を選ぶ: 薄いビニール袋だと破れる可能性があるので、なるべく厚手の袋を使用しましょう。二重にするなど。
玄関
- トコジラミを家に持ち込まないために注意: トコジラミのいるダンボールは玄関の中、外に置かない方がよいです。玄関周辺は出入りが頻繁な場所であり、ダンボールからトコジラミが逃げ出して家の中に広がるリスクがあります。ダンボールが必要な場合はすぐにビニール袋で密封して、可能な限り庭などで管理するようにしましょう。
外に置く
- できる限り家の外で管理: トコジラミが疑わしいダンボールは、家の中ではなく外に置くことが推奨されます。屋外で一時的に保管する場合でも、袋に入れてしっかり密封し、トコジラミが広がらないように注意しましょう。
- 日の当たる場所や寒い場所: トコジラミは高温や低温に弱いため、可能であれば日光が直接当たる場所や寒い場所に置いておくと、トコジラミが生き延びるのが難しくなります。
トコジラミはダンボールに卵を産む
トコジラミはダンボールにも卵を産む可能性があります。トコジラミは狭くて暗い場所を好み、ダンボールのような素材は卵を産み付ける場所として適しています。特に、ダンボールの折り目や隙間はトコジラミにとって安全で隠れやすい場所になるため、卵が見つかることがあります。
トコジラミの卵の特徴
- サイズ: 非常に小さく、約1ミリメートル程度。
- 色: 白または半透明で、しっかりと見るには拡大鏡が必要なこともあります。
- 場所: 隙間や裂け目、折り目に卵を産み付けます。ダンボールはこうした隠れ場所が多いので、卵が産み付けられることがあります。
もしダンボールにトコジラミの卵が見つかった場合は、そのダンボールをできるだけ早く処分し、前述のようにビニール袋に包んで殺虫剤を使用し、安全に廃棄するのが良い対策です。
また、卵は孵化して成虫になるまでに1〜2週間程度かかるため、早めの対応が重要です。
中国トコジラミは段ボールに侵入する
中国トコジラミ(Cimex hemipterus)は、通常のトコジラミ(Cimex lectularius)と同様に、段ボールに侵入することが可能です。中国トコジラミも、狭くて暗い場所を好むため、段ボールの折り目や隙間などは絶好の隠れ場所になります。
中国トコジラミが段ボールに侵入する理由
- 狭い隙間を好む: 中国トコジラミは細かい隙間や裂け目に入り込みやすく、段ボールの構造上、隙間が多いため、そこに侵入しやすいです。
- 暗い場所: 段ボールの内側や重ねて置かれた段ボールの間など、光が届かない場所は、トコジラミにとって快適な環境です。
- 移動手段: 段ボールは引っ越しや輸送でよく使用されるため、トコジラミが荷物とともに移動し、新しい場所へ侵入することがよくあります。
対策
もし段ボールに中国トコジラミが侵入したり卵を産み付けたりしている場合、早急に廃棄することが推奨されます。
前述のように、段ボールをビニール袋に包んで殺虫剤を使用し、トコジラミが広がらないようにすることが重要です。また、新しい段ボールを持ち込む際には、トコジラミが潜んでいないか確認することも大切です。
トコジラミは非常に繁殖力が強く、一度侵入すると拡散するリスクがあるため、段ボールに侵入していないかを定期的にチェックすることが予防に役立ちます。
まとめ
トコジラミは暗く狭い場所を好むため、ダンボールに隠れている可能性は少なくありません。湿気が多い場所や長期間使用していないダンボールには特に注意が必要です。
トコジラミが発見された場合は、迅速に対処し、家中に広がるのを防ぐために、ビニール袋で密封し、殺虫剤を使用して適切に廃棄することが大切です。
通販で送られてきたダンボールが「なんか怪しいぞ」と思った場合、警戒してトコジラミの被害を防ぎましょう。