ゴキブリは鼻や口では呼吸せず、「気門(きもん)」と呼ばれる小さな穴を使って呼吸をしています。この気門は体の側面にあり、酸素を直接体内に取り込み、二酸化炭素を排出するための器官です。気門は全身に複数あり、効率よく酸素を供給できる構造になっています。
気門での呼吸が妨げられると窒息するため、洗剤や油、アルコールなどで気門を塞ぐとゴキブリは呼吸できなくなり、駆除できます。
ゴキブリを窒息させるための具体的な方法は、以下のような手段があります。
- 食器用洗剤:食器用洗剤を直接ゴキブリにかけると、洗剤の界面活性剤がゴキブリの体を覆い、呼吸器である気門を塞いで窒息します。数分で死滅した事例があります。
- アルコールスプレー:アルコールスプレーをゴキブリに噴霧することで、アルコールが気門を塞ぎ、呼吸を妨げるため窒息します。
- 油の使用:サラダオイルやオリーブオイルを使ってゴキブリにかけると、油が呼吸に必要な気門を覆うため、ゴキブリの呼吸ができなくなり、結果として窒息します。
これらの方法は、ゴキブリの呼吸器官である気門を直接塞ぐことで窒息死を引き起こすものです。
洗剤やアルコールの使用後には、ゴキブリが持っている可能性のある病原菌の拡散を防ぐため、駆除した場所をしっかり清掃し、消毒することが大切です。
ゴキブリに洗剤をかけると即死する?
ゴキブリに洗剤を直接かけると、ほぼ即死させることができます。洗剤に含まれる界面活性剤が、ゴキブリの体表を覆い、その呼吸器官である気門を物理的に塞ぐため、ゴキブリはすぐに窒息して動かなくなります。
ただし、完全に死ぬまでに少し時間がかかることもあるため、駆除後はゴキブリが確実に動かなくなるまで確認してから処理するのが安心です。また、掃除の際には洗剤で滑らないように注意し、使用後の範囲はしっかり拭き取って清掃や消毒するのが良いでしょう。
洗剤をかけても生き返ることがあるけど…
ゴキブリに洗剤をかけても、まれに「生き返った」ように見える場合があります。
これは以下のような理由が考えられます。
- 呼吸器が一時的に塞がれただけで完全に窒息していなかった:洗剤がゴキブリの体表を覆っても、部分的に気門が開いていると、完全な窒息には至らず、一時的に動きを止めるだけにとどまることがあります。ゴキブリはしばらくしてから再び動き始めることがあるため、「生き返った」ように見えるのです。
- 体力の強さと再起動の能力:ゴキブリは非常に耐久力が高く、しばらく動きを止めても生命力によって復活することがあります。これは特に、洗剤の量が少なかったり、直接的にかかっていなかった場合に見られます。
- 神経の反射的な動き:ゴキブリの体は、死後もしばらくの間、神経が反応して動くことがあります。このため、完全に死んでいても動くように見えることがあります。
確実に駆除するためには、ゴキブリの体全体に十分な量の洗剤をかけて完全に動きを止め、ゴキブリが確実に死んだことを確認してから処理するのが安心です。
また、逃げられないように、紙コップなどでゴキブリを閉じ込めるなどの工夫をするといいですよ。
ゴキブリは袋で窒息する
ゴキブリは密閉した袋の中で時間が経つと窒息します。ゴキブリも酸素が必要な生き物なので、酸素が不足した状態では長く生存できません。密閉することで袋の中の酸素が徐々に消費され、やがて窒息します。
ただし、ゴキブリは代謝が低く、他の昆虫に比べて酸素消費量が少ないため、窒息に時間がかかる場合があります。私自身の経験から言えば、一週間以上普通に生きていた気がします。
ゴキブリを早めに死滅させたい場合、洗剤などを袋に入れて、中の空気を抜きます。そして、ビニール袋を縛るといいですよ。
また、念のため、破れないように注意しましょう。
ゴキブリが通常のビニール袋を自力で破ることはほとんどありません。ゴキブリの顎は硬いものをかじる力はありますが、一般的なビニール袋の厚さや強度を破るには力が不足しています。
ただし、袋に穴が開いていたり、極端に薄い素材でできていたりすると、袋から脱出する可能性はあるかもしれません。心配な場合、厚手のビニール袋を使ったり、袋を二重にすると安心です。
まとめ
ゴキブリは気門と呼ばれる穴で呼吸をしており、洗剤やアルコール、油などで気門を塞ぐと数分で窒息して死滅します。ただし、部分的に気門が塞がれただけでは一時的に動きが止まるものの、後で「生き返った」ように見えることもあります。
また、ビニール袋に密閉しても窒息しますが、代謝が低いため完全に死滅するまでに時間がかかることも。早く駆除するには、洗剤を入れたりや空気抜きをして、袋をしっかり密封するといいですよ。