カメムシを食べる動物が家の周辺にいることで、カメムシ対策・駆除にならないか?と思いますよね。
ここでは、カメムシを食べる動物について書いています。
カメムシを食べる動物は小鳥
カメムシを食べる動物は小鳥ということですが、具体的な種類は、ソウシチョウ、モズ、カルガモのヒナといったところです。これらの鳥とカメムシの関係性は、「教えてゲッチョ先生!昆虫のハテナ (ヤマケイ文庫) 」という単行本で記載されていました。
私なりに内容をまとめると、日本で野生化したソウシチョウ(ヒマラヤ原産)の食性を調査したところ、胃の中からクサギカメムシやチャバネアオカメムシが発見されました。また、モズのはやにえ(速贄)にもカメムシが含まれることがあり、カルガモのヒナもクサギカメムシやチャバネアオカメムシを好んで食べる姿が観察されています。
また、農業では鳥を利用した害虫駆除が行われることがあります。鳥は昆虫を主な食料とするため、カメムシにとっても大きな脅威でしょう。
このような理由から、カメムシを食べる動物は鳥と言えます。
ソウシチョウはどこにいる?
ソウシチョウは一般的に人里離れた山地や森林に生息しているため、一般家庭の周りで見かけることはほとんどありません。特に標高1000m以上の落葉広葉樹林で繁殖し、冬には標高の低い地域へ移動して竹林や笹藪に生息することが多いため、都市部や住宅地にはあまり姿を現さない鳥です。
よって、私たちの私生活ではあまり関係ないでしょう。一般的にカメムシ駆除は期待できません。
モズはどこにいる?
モズは一般家庭とある程度関係があります。特に、都市部の公園や庭先にも現れることがあるため、家の近くでその姿を見かけることもあります。
また、モズは「ハヤニエ」という特徴的な習性があり、小動物や昆虫を木の枝やフェンスに刺して保存することがあります。このため、庭やフェンスなどにハヤニエを見つけることもあり、意外に家庭の周りで活動していることがわかります。
モズが多く生息する地域では、カメムシ駆除に一定の効果が期待できます。モズは昆虫を好んで食べ、カメムシもその一部として捕食します。特に、冬に向けた「ハヤニエ」の習性により、捕まえたカメムシなどを枝に刺しておくこともあります。こうしたモズの生態が、カメムシの個体数抑制に役立つこともあります。
モズはカメムシだけを狙うわけではなく、他の昆虫や小動物も捕食するため、カメムシ駆除を目的にするには限界があるかもしれません。それでも、モズが多い地域では自然な形でカメムシを含む害虫の数が減る可能性があります。
カルガモのヒナはどこにいる?
カルガモのヒナは、主に春から初夏(5月~7月頃)にかけて、日本各地の池や川、湿地などで見られます。親ガモと一緒に水辺で餌を探しながら移動し、餌場となる浅瀬や水草の豊富な場所を好みます。都市部でも、自然の多い公園や緑地の池などでカルガモの親子が見られることがあり、住宅地近くの水辺にいることもあります。
また、カルガモは子育ての途中でヒナを連れて水辺を移動するため、道路や庭先などで親子が目撃されることもあります。
カルガモのヒナがカメムシを食べることがあるものの、好んで捕食するわけではありません。主な餌は水草や水生昆虫なので、陸上のカメムシを積極的に狙う習性はありません。ですので、カメムシ駆除のために役立つ可能性は低いと考えられます。
まとめ
カメムシを食べる動物は小鳥です。特にソウシチョウ、モズ、カルガモのヒナが知られています。
ソウシチョウは山地の森林に生息し、一般家庭には影響が少ない一方、モズは庭先などで見かけることがあり、「ハヤニエ」の習性によりカメムシを含む害虫駆除に一定の効果があります。
カルガモのヒナもカメムシを食べることはありますが、主食ではないため、駆除の効果は期待しにくいです。
スズメはカメムシを食べる?
好んで積極的に捕食するわけではありません。スズメは雑食性で、季節によって植物の種子や昆虫を幅広く食べます。カメムシもその一部として食べることがありますが、特にカメムシだけを狙うことは少なく、他の餌が豊富なときには別の食物を優先する傾向があります。